技能実習と特定技能の違い|どちらが自社に合う制度か

「外国人材を採用したいが、技能実習と特定技能のどちらを選べばよいのかわからない」——そんな悩みを持つ企業担当者の方は多いのではないでしょうか。

この記事では、技能実習と特定技能の違いについて以下のポイントを解説します。

  • 技能実習と特定技能の主要な違いを比較表で確認
  • 自社に合う制度を選ぶための判断基準
  • 2027年施行の育成就労制度で何が変わるか

結論として、2027年に技能実習制度は廃止され育成就労制度に移行するため、今から特定技能での受入れ体制を整えておくことが、多くの企業にとって有効な選択肢です。

外国人有料職業紹介(許可番号 13-ユ-317879)を行うTreeGlobalPartnersが、グループ内の入管業務専門の行政書士法人Treeの知見を踏まえて、わかりやすく解説します。

外国人材の採用について具体的にご検討中の方は、 無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください。

【比較表】技能実習・特定技能・育成就労の違いを一目で確認

技能実習と特定技能は、いずれも外国人が日本で働くための在留資格ですが、制度の目的や仕組みが大きく異なります。さらに、2027年4月から新たに始まる「育成就労制度」も含めて、3つの制度を比較表で確認しましょう。

比較項目 技能実習 特定技能 育成就労(2027年4月〜)
制度の目的 国際貢献(技能移転) 人手不足の解消 人材育成+人材確保
在留期間 最長5年(1号1年+2号2年+3号2年) 1号: 最長5年 / 2号: 上限なし(更新制) 最長3年
転職の可否 原則不可 同一分野内で可能 条件付きで可能
技能水準 未経験から受入れ可 一定の技能・日本語能力が必要(試験合格) 未経験から受入れ可(就労しながら育成)
受入れ人数枠 常勤職員数に応じた人数枠あり 人数枠なし(建設・介護を除く) あり(詳細は分野別に決定)
家族帯同 不可 1号: 不可 / 2号: 可 不可
支援体制 監理団体が監理 登録支援機関が支援 監理支援機関が監理・支援
制度の今後 2027年4月に廃止 継続(対象分野を拡大中) 2027年4月に施行

※ 育成就労制度の詳細は、出入国在留管理庁の育成就労制度ページで最新情報をご確認ください。

技能実習と特定技能の主要な違いを詳しく解説

制度の目的が根本的に異なる

技能実習制度は、日本で習得した技能を母国に持ち帰ることによる「国際貢献」を目的としています。一方、特定技能制度は、深刻な人手不足に対応するための「即戦力の確保」を正面から目的としています。

この違いは、採用後の運用にも影響します。技能実習では「技能移転のための実習計画」が必要ですが、特定技能では通常の雇用契約に基づく就労が可能です。

転職の可否は企業の定着率に直結する

技能実習生は原則として転職(転籍)ができないため、企業にとっては人材の定着が見込みやすい反面、この制約が人権上の問題として指摘されてきました。

特定技能外国人は同一分野内での転職が可能です。企業としては、適切な給与水準や職場環境を整備し、外国人雇用の受入れ体制を整えることが定着率の向上につながります。

受入れにかかる費用構造が違う

技能実習の場合、海外の送出機関への手数料、監理団体への監理費(一般的に月額3万円〜5万円程度)、渡航費用など、初期費用が高額になる傾向があります。

特定技能の場合は、人材紹介手数料と登録支援機関への委託費用が主なコストです。登録支援機関の月額支援委託費は、出入国在留管理庁の調査によると1人あたり平均約2〜3万円程度で、全体の約7割が1.5万円〜3万円の範囲に収まっています。ただし、入国前ガイダンスや送迎等の一部義務的支援は別途費用が発生する場合があり、事業者ごとに含まれるサービス範囲が異なります。

TreeGlobalPartnersのグループでは、中間手数料を排除したリーズナブルな価格で人材をご紹介しています。グループ内の行政書士法人Treeによる月次の支援料は月額9,800円(税抜)/人〜、義務的支援は個々の状況に応じたお見積りで最低限の費用プランをご提供しています。

対象分野と受入れ人数の違い

技能実習の対象職種は90職種以上と幅広い一方、特定技能は特定産業分野に限定されています。特定技能の対象分野は制度開始時の14分野から段階的に拡大しており、2024年3月の閣議決定で16分野に拡大されました。

受入れ人数については、技能実習は常勤職員数に応じた人数枠がありますが、特定技能には建設分野・介護分野を除き、受入れ人数の上限がありません。

採用からビザ申請まで、まるごとお任せください

TreeGlobalPartnersが中間手数料を排除したリーズナブルな価格で 優良な外国人材をご紹介。さらにグループ内の行政書士法人Treeが ビザ申請の代行から登録支援機関としての定着支援まで対応します。

まずは無料で相談する

自社に合う制度はどちら?判断のポイント

どちらの制度を選ぶかは、自社の採用ニーズによって異なります。以下の判断基準を参考にしてください。

即戦力が必要なら「特定技能」

特定技能外国人は、技能試験と日本語試験に合格した人材であるため、入社後すぐに一定の業務を任せることができます。人手不足が深刻で、すぐに現場で活躍できる人材が必要な場合は、特定技能が適しています。

未経験人材を育成したいなら「技能実習」→ ただし2027年廃止に注意

未経験の外国人を一から育成したい場合、従来は技能実習が選択肢でした。しかし、技能実習制度は2027年4月に廃止されることが決まっています。今から新たに技能実習で受入れを開始する場合、制度移行期にかかるため、特定技能または2027年4月以降の育成就労制度を見据えた計画が重要です。

業種別の判断ポイント

業種 おすすめ制度 理由
介護 特定技能 日本語能力が重視される分野。試験合格者は即戦力として期待できる
飲食業(外食) 特定技能 技能実習の対象外。特定技能でのみ受入れ可能
建設業 特定技能(注意点あり) 建設は独自の上乗せ規制(建設キャリアアップシステム登録等)がある
製造業 特定技能 or 技能実習→特定技能 技能実習2号修了者は試験免除で特定技能1号に移行可能
農業 特定技能 農業と漁業は派遣形態での受入れが認められている

【2027年施行】育成就労制度で何が変わる?

育成就労制度とは、技能実習制度に代わって2027年4月1日に施行される新たな在留資格制度です。2024年6月に成立した改正入管法に基づき、「人材育成と人材確保」を目的として創設されました。

技能実習と育成就労の主な違い

  • 目的の明確化: 技能実習の「国際貢献」という建前を改め、人材育成と人材確保を正面から認めた制度
  • 転籍が条件付きで可能に: 同一の受入れ機関で分野ごとに定められた一定期間(1〜2年)を超えて就労し、技能検定基礎級に合格し、分野ごとに定められた水準(日本語能力A1〜A2相当)以上の試験に合格した場合、本人の意向による転籍が可能
  • 特定技能1号への移行を前提: 3年間の育成期間を経て、特定技能1号水準の人材を育てることが制度の目標
  • 監理団体は「監理支援機関」に: 現行の監理団体は自動的に移行されず、新たに許可申請が必要

企業が今から準備すべきこと

  1. 特定技能での受入れ実績を作る: 育成就労の修了後は特定技能1号に移行するため、特定技能の受入れ体制を今のうちに整えておくことが重要
  2. 登録支援機関との関係構築: 育成就労制度でも受入れ後の支援体制が求められるため、信頼できる支援機関を早めに選定する
  3. 経過措置の確認: 現在受入れ中の技能実習生がいる場合、在留期限まで現行制度で活動可能。1号から2号への移行なども可能

育成就労制度の最新の運用方針は、出入国在留管理庁の公式ページで随時公開されています。

よくある質問

Q. 技能実習から特定技能への切り替えは可能ですか?

A. はい、可能です。技能実習2号を良好に修了した場合、技能試験と日本語試験が免除され、特定技能1号へ移行できます。同じ業種・作業内容であることが条件です。移行手続きには在留資格変更許可申請が必要で、審査には通常1〜3か月程度かかります。グループ内の行政書士法人Treeでは、在留資格の変更申請を代行しています。

Q. 特定技能外国人は転職できますか?企業にとってのリスクは?

A. 特定技能外国人は同一分野内であれば転職が可能です。ただし、適切な給与水準や職場環境の整備、日常生活の支援を充実させることで定着率を高めることができます。受入れ時の支援体制づくりが重要です。

Q. 登録支援機関の費用相場はいくらですか?

A. 出入国在留管理庁の調査によると、月額支援委託費は1人あたり平均約2〜3万円程度で、約7割の機関が1.5万円〜3万円の範囲です。ただし、入国前ガイダンスや送迎等の初期費用・一部義務的支援が別途かかる場合があるため、契約前に含まれるサービスの範囲を必ず確認しましょう。TreeGlobalPartnersのグループでは、月次の支援料を月額9,800円(税抜)/人〜に設定し、義務的支援は別途お見積りでご案内しています。

Q. 技能実習制度は廃止されるのですか?

A. はい。2024年6月に成立した改正入管法により、技能実習制度は廃止され、新たに「育成就労制度」が創設されます。施行日は2027年4月1日と閣議決定されています。施行日時点で在留中の技能実習生は、在留期限まで現行の在留資格で活動を続けることができます。

Q. 中小企業でも特定技能外国人を受入れできますか?

A. はい、企業規模に関わらず受入れ可能です。特定技能には技能実習のような常勤職員数に基づく人数枠がありません(建設分野・介護分野を除く)。登録支援機関に支援を委託すれば、人事部門が小規模な企業でも適切な受入れ体制を構築できます。

まとめ|制度の違いを理解して最適な外国人採用を

本記事のポイントをまとめます。

  • 技能実習は「国際貢献」、特定技能は「人手不足解消」が目的。転職の可否・費用構造・在留期間など多くの点で違いがある
  • 即戦力が必要なら特定技能、未経験者の育成なら技能実習だが、技能実習は2027年4月に廃止されるため、今後は特定技能を軸に検討するのが現実的
  • 2027年4月から「育成就労制度」が始まるため、今のうちに特定技能での受入れ体制を整えておくことが重要
  • 制度選びや手続きに迷ったら、入管業務に精通した専門家に相談するのが確実

外国人材の採用について、お気軽にご相談ください

TreeGlobalPartnersが中間手数料を排除したリーズナブルな価格で 優良な外国人材をご紹介しています。ビザ申請や登録支援業務は、 グループ内の行政書士法人Treeが対応。 人材紹介からビザ取得、定着支援まで、グループ一体のワンストップ体制です。

お問い合わせ・ご相談
グループ企業のご紹介

行政書士法人Tree

入管業務専門|登録支援機関

TreeGlobalPartnersのグループ企業である行政書士法人Treeは、特定技能外国人の受入れ後に必要な登録支援機関としての支援業務を提供しています。採用後の義務的支援・定期届出まで、グループ一体でサポートが可能です。

登録支援機関サービスの詳細を見る →

※ 本記事は2026年3月時点の法令・制度に基づいて執筆しています。 最新の情報は出入国在留管理庁の 公式サイトをご確認ください。個別のケースについては専門家にご相談ください。