特定技能外国人を雇用するまでの流れ|5ステップで解説

「特定技能で外国人を採用したいが、何から始めればよいかわからない」——初めて外国人材の受入れを検討する企業にとって、手続きの全体像が見えないことが最大のハードルです。

特定技能外国人の雇用には、受入れ準備・人材募集・雇用契約・在留資格申請・入社後支援という5つのステップがあります。それぞれに必要な期間・書類・注意点が異なるため、事前に全体の流れを把握しておくことがスムーズな採用の鍵です。

結論として、海外から新規採用する場合は4〜6ヶ月、国内在住者の採用は2〜4ヶ月、技能実習からの移行は2〜3ヶ月が目安です。この記事では、各ステップの具体的な内容と2025年4月の制度変更点を交えて解説します。

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特定技能外国人を雇用するまでの全体像

特定技能外国人の雇用は、以下の5ステップで進みます。各ステップの目安期間を確認し、全体のスケジュールを把握しましょう。

ステップ内容目安期間
Step 1受入れ準備(要件確認・協議会加入)2週間〜1ヶ月
Step 2人材募集・選考2週間〜2ヶ月
Step 3雇用契約の締結・支援計画策定2〜4週間
Step 4在留資格の申請・審査1〜3ヶ月
Step 5入社・支援開始入社後すぐ

採用ルート別の所要期間

採用ルート所要期間の目安特徴
海外から新規採用4〜6ヶ月認定証明書交付申請+ビザ発給が必要
国内在住者の採用2〜4ヶ月在留資格変更のみで渡航不要
技能実習からの移行2〜3ヶ月試験免除で最も短期間

いずれのルートでも、在留資格の審査期間(1〜3ヶ月)が最も時間を要します。逆算してスケジュールを立てることが重要です。

Step 1 受入れ準備(2週間〜1ヶ月)

最初のステップは、自社が特定技能外国人を受け入れるための要件を確認し、必要な手続きを完了させることです。

対象分野の確認

特定技能制度は16の特定産業分野に限定されています。まず自社の事業が対象分野に該当するかを確認してください。

受入れ機関の要件

企業が特定技能外国人を受け入れるには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 5年以内に入管法令・労働法令の違反がないこと
  • 1年以内に同種業務で非自発的な離職者を出していないこと
  • 社会保険・税金が適正に納付されていること
  • 支援計画を策定すること(自社実施または登録支援機関へ委託——約84%の企業が委託)

協議会への加入と協力確認書の取得

分野別協議会への加入は必須です。2024年6月15日以降、在留資格の申請前に加入を完了しておく必要があります。加入手続きには数週間かかる場合があるため、早めに着手してください。

また、2025年4月からは「協力確認書」の取得が初回受入れ企業に義務化されました。これは地域の関係機関(自治体等)と連携して外国人の受入れ環境を整備するための書類です。

Step 2 人材募集・選考(2週間〜2ヶ月)

受入れ準備が整ったら、候補者を募集・選考します。主な募集方法は3つです。

募集方法

  • 人材紹介会社の利用:紹介手数料は10〜20万円/人(固定報酬型)が相場。海外・国内で手数料に差はありません。特定技能では送り出し機関は原則不要です
  • ハローワーク:無料で利用可能。国内在住の外国人にアプローチできます
  • 自社募集:求人サイトやSNSを活用。紹介手数料を削減できますが、候補者の母集団形成に時間がかかる場合があります

候補者の要件

特定技能外国人として就労するには、以下の試験に合格していることが必要です。

  • 技能試験:各分野の技能評価試験に合格
  • 日本語試験:日本語能力試験N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)に合格

ただし、技能実習2号を良好に修了した外国人は、同一分野であれば両方の試験が免除されます。

Step 3 雇用契約の締結(2〜4週間)

候補者が決まったら、雇用契約を締結し、在留資格申請に必要な書類を準備します。

雇用契約のポイント

  • 日本人と同等以上の報酬:同じ業務に従事する日本人と比較して、同等以上の報酬条件であること
  • フルタイム・直接雇用:派遣は農業と漁業のみ認められています
  • 母国語併記の契約書:外国人が内容を正確に理解できるよう、母国語を併記した契約書を作成します

事前ガイダンスと支援計画

雇用契約の締結後、以下の手続きを行います。

  • 事前ガイダンス(3時間程度):労働条件、活動内容、入国手続きなどを外国人本人に説明
  • 健康診断:外国人本人の健康状態を確認
  • 支援計画の策定:義務的支援10項目を網羅した計画書を作成(自社実施または登録支援機関へ委託)

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Step 4 在留資格の申請(1〜3ヶ月)

雇用契約・支援計画が整ったら、出入国在留管理庁に在留資格の申請を行います。採用ルートによって申請の種類と審査期間が異なります。

3つの申請パターン

採用ルート申請の種類審査期間の目安備考
海外から新規採用在留資格認定証明書交付申請1〜3ヶ月交付後、現地でビザ発給→入国
国内在住者在留資格変更許可申請1.5〜2ヶ月留学・技人国等からの変更
技能実習からの移行在留資格変更許可申請1〜2ヶ月試験免除で書類がシンプル

なお、政府への申請手数料は認定証明書交付申請が無料、在留資格変更許可申請が窓口6,000円(オンライン5,500円)です(2025年4月改定)。行政書士に手続きを依頼する場合は別途10〜20万円の報酬が発生します。詳しくは特定技能外国人の採用にかかる費用をご確認ください。

主な必要書類

書類カテゴリ主な書類
申請書類在留資格認定証明書交付申請書(または変更許可申請書)
雇用関係特定技能雇用契約書の写し、雇用条件書
支援関係支援計画書、登録支援機関との委託契約書
企業関係登記事項証明書、決算書類、社会保険・税金の納付証明書
分野関係協議会の加入証明書、協力確認書(初回受入れ企業)
本人関係技能試験・日本語試験の合格証明書、パスポートの写し、健康診断書

よくある申請ミス

  • 協議会未加入での申請:2024年6月以降は申請前の加入が必須。未加入のまま申請すると不許可になります
  • 書類の不備:有効期限切れ、記載内容の不一致などが多い。書類は発行から3ヶ月以内のものを使用してください
  • 支援計画の不備:義務的支援10項目をすべて網羅していないと差し戻しの原因になります

Step 5 入社・支援開始

在留資格が許可されたら、いよいよ入社です。入社日から速やかに以下の支援を実施します。

入社時に実施する支援

  • 空港送迎(海外からの場合):入国時の出迎え
  • 住居確保支援:物件探しの支援、連帯保証人の提供など(住居費用は本人負担が一般的)
  • 生活オリエンテーション(8時間以上):日本での生活ルール、交通機関の利用方法、防災情報、医療機関の利用方法などを説明
  • 公的手続きへの同行支援:住民登録、マイナンバーカードの申請、銀行口座の開設など

入社後の継続的な支援

  • 定期面談:3ヶ月に1回以上の実施が義務(2025年4月からはオンライン面談も解禁)
  • 相談・苦情対応:母国語での相談窓口の設置
  • 日本人との交流促進:地域イベントへの参加支援など

2025年4月の制度変更ポイント

  • 定期届出:四半期ごと→年1回に簡素化
  • オンライン面談:定期面談のオンライン実施が解禁
  • 随時届出の拡大:届出が必要な事由が追加

よくある質問

Q. 特定技能外国人の雇用開始までどのくらいの期間がかかりますか?

採用ルートによって異なります。海外から新規採用する場合は4〜6ヶ月、国内在住者を採用する場合は2〜4ヶ月、技能実習からの移行は2〜3ヶ月が目安です。在留資格の審査期間(1〜3ヶ月)が最も時間を要するため、早めの準備が重要です。

Q. 協議会への加入は必須ですか?いつまでに加入すればよいですか?

はい、分野別協議会への加入は必須です。2024年6月15日以降、在留資格の申請前に加入を完了しておく必要があります。以前は受入れ後4ヶ月以内の加入で良かったのですが、ルールが変更されました。加入手続きには数週間かかる場合があるため、受入れ準備段階で早めに申請してください。

Q. 技能実習生を特定技能に移行する場合の手続きは?

技能実習2号を良好に修了した外国人は、同一分野であれば技能試験と日本語試験が免除されます。手続きとしては在留資格変更許可申請を行い、審査期間は1〜2ヶ月程度です。支援計画の策定や協議会への加入、雇用契約の締結が必要で、全体で2〜3ヶ月が目安です。

Q. 支援計画は自社で作成できますか?

法律上は自社で支援計画を策定・実施することが可能です。ただし、過去2年間に特定技能外国人の受入れ実績があることなど、一定の要件を満たす必要があります。実際には約84%の企業が登録支援機関に委託しています。初めて受け入れる場合は委託をおすすめします。TreeGlobalPartnersグループでは、月次の支援料を月額9,800円(税抜)/人〜に設定し、義務的支援は個々の状況に応じたお見積りで最低限の費用プランをご提供しています。

Q. 在留資格申請に必要な書類は何ですか?

主な必要書類は、申請書、特定技能雇用契約書の写し、支援計画書、協議会の加入証明書、協力確認書(2025年4月〜初回受入れ企業は必須)、会社の登記事項証明書、決算書類、社会保険・税金の納付証明書、外国人本人の試験合格証明書などです。書類不備は審査遅延の原因となるため、入管業務に精通した行政書士への依頼をおすすめします。

まとめ

本記事のポイントをまとめます。

  • 特定技能外国人の雇用は5つのステップ(受入れ準備→人材募集→雇用契約→在留資格申請→入社・支援開始)で進む
  • 所要期間は海外新規で4〜6ヶ月、国内在住者で2〜4ヶ月、技能実習移行で2〜3ヶ月
  • 2024年6月以降、協議会への事前加入が必須。2025年4月からは協力確認書の取得も初回受入れ企業に義務化
  • 人材紹介手数料は10〜20万円/人(固定報酬型)で海外・国内の差なし。送り出し機関は原則不要
  • 支援計画は多くの企業が登録支援機関に委託。月額支援委託費は平均約2〜3万円/人程度

手続きの全体像を把握し、各ステップを計画的に進めることで、スムーズな採用を実現できます。

採用からビザ申請・登録支援まで、ワンストップで対応

TreeGlobalPartnersは、外国人有料職業紹介(許可番号 13-ユ-317879)と入管業務専門の行政書士法人Tree、 そして登録支援機関をグループ内に持つワンストップ体制。 グループ内の行政書士法人Treeが対応。 人材紹介からビザ取得、定着支援まで、グループ一体のワンストップ体制です。

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※ 本記事は2026年3月時点の法令・制度情報に基づいて執筆しています。 制度の詳細や最新の変更点は出入国在留管理庁および 厚生労働省の公式サイトをご確認ください。個別のケースについては専門家にご相談ください。