特定技能ビザの申請方法|必要書類と審査期間を徹底解説

結論から言えば、特定技能ビザの申請は「認定」と「変更」の2つのルートを正しく選び、必要書類を漏れなく揃えることが許可取得の最短経路です。書類の不備や記載ミスがあると審査が長引くだけでなく、不許可のリスクも高まります。

出入国在留管理庁は在留審査に要した日数を毎月公表しています。目安として、在留資格認定証明書の交付には2〜3ヶ月程度、在留資格変更には1〜2ヶ月程度かかることが多く、実際の数値は出入国在留管理庁「在留審査処理期間」でご確認ください。人材の受入開始時期から逆算して3〜5ヶ月前には準備を始めるのが現実的です。

この記事では、特定技能ビザの申請フローを「認定」「変更」それぞれのルートに分けて整理し、企業側・外国人側それぞれの必要書類、審査期間の実態、オンライン申請の活用方法、不許可を避けるためのポイントまで一通り網羅します。

特定技能の申請手続きに不安がある方は、グループ内の行政書士法人Treeが在留資格申請からサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

特定技能ビザ申請の全体フロー

特定技能ビザの取得には、外国人本人の要件確認から在留カードの交付まで、複数のステップがあります。海外から人材を呼び寄せる場合と、国内にいる外国人を採用する場合で手続きが異なりますが、共通する基本フローは以下の通りです。

ステップ内容主な担当
Step 1外国人本人の要件確認(試験合格・技能実習修了等)企業・外国人
Step 2特定技能雇用契約の締結企業・外国人
Step 31号特定技能外国人支援計画の策定企業 or 登録支援機関
Step 4分野別協議会への加入企業
Step 5在留資格の申請(認定 or 変更)企業・行政書士
Step 6審査・許可出入国在留管理局
Step 7在留カード交付・就労開始外国人

Step 3の支援計画は、受入企業が自社で作成・実施することもできますが、支援体制の構築が難しい場合は登録支援機関に委託するのが一般的です。支援計画には事前ガイダンス、出入国時の送迎、生活オリエンテーション、日本語学習機会の提供など、法令で定められた支援項目を盛り込む必要があります。

Step 4の分野別協議会は、受入企業が加入義務を負う組織です。飲食料品製造業であれば農林水産省の協議会、介護分野であれば厚生労働省の協議会といったように、分野ごとに所管省庁が異なります。なお建設分野では協議会に加えてJAC(建設技能人材機構)への加入国土交通大臣の受入計画認定が必要になるなど、追加の手続きが発生します。

在留資格「認定」と「変更」の違い

特定技能ビザの申請には2つのルートがあり、外国人の現在の所在地によって使い分けます。

在留資格認定証明書交付申請(海外からの呼び寄せ)

外国人が海外にいる場合に使うルートです。日本側の受入企業(または行政書士等の申請取次者)が、管轄の地方出入国在留管理局に在留資格認定証明書(COE)の交付を申請します。

認定証明書が交付されたら、原本を海外の外国人本人に送付します。本人はこれを持って自国の日本大使館・領事館で査証(ビザ)の発給を受け、入国後に空港で在留カードを受け取る流れです。

在留資格変更許可申請(国内での在留資格切替え)

すでに日本国内にいる外国人(留学生、技能実習生など)が特定技能に切り替える場合に使うルートです。外国人本人が居住地を管轄する地方出入国在留管理局に申請し、許可されれば新しい在留カードが交付されます。

比較項目認定証明書交付申請変更許可申請
対象者海外在住の外国人日本国内に在留中の外国人
申請者受入企業(代理申請)外国人本人
審査期間の目安2〜3ヶ月程度1〜2ヶ月程度
手数料(2025年4月改定後)無料窓口6,000円 / オンライン5,500円
許可後の流れCOE送付→査証取得→入国新在留カード交付→就労開始

審査期間は変更申請のほうが短い傾向にあります。国内にすでに在留している外国人は身元情報が蓄積されているため、認定申請と比べて審査がスムーズに進みやすいのが主な理由です。

なお、技能実習2号を良好に修了した外国人が同一分野の特定技能1号に移行する場合、技能試験と日本語試験の両方が免除されます。このルートは書類準備の負担も比較的軽く、移行手続きの主流となっています。

認定と変更、どちらの申請が適切か判断に迷ったら

外国人の在留状況や分野ごとの要件によって最適な申請ルートは異なります。グループ内の行政書士法人Treeが、個別の状況に応じた申請戦略をご提案します。

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申請に必要な書類一覧(企業側・外国人側)

特定技能の在留資格申請には、大きく分けて申請人(外国人)に関する書類所属機関(受入企業)に関する書類支援に関する書類の3カテゴリがあります。認定申請・変更申請のいずれも共通して必要となる書類を中心に整理します。

外国人本人に関する書類

  • 在留資格認定証明書交付申請書 または 在留資格変更許可申請書
  • 写真(縦4cm×横3cm、3ヶ月以内撮影)
  • 特定技能外国人の報酬に関する説明書
  • 特定技能雇用契約書の写し
  • 雇用条件書の写し
  • 技能試験の合格証明書(試験ルートの場合)
  • 日本語試験の合格証明書(JLPT N4以上またはJFT-Basic)
  • 技能実習2号の修了証明書(技能実習ルートの場合)
  • 健康診断個人票
  • パスポートの写し
  • 在留カードの写し(変更申請の場合)
  • 納税証明書・課税証明書(変更申請の場合)

受入企業に関する書類

  • 登記事項証明書
  • 業務執行に関する役員の住民票の写し
  • 決算文書の写し(直近2事業年度分)
  • 労働保険料等納付証明書(未納なきことの証明)
  • 社会保険料納入状況回答票または健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し
  • 税務署発行の納税証明書(その3)
  • 特定技能所属機関概要書
  • 受入れ困難時の届出に関する誓約書
  • 特定技能分野に係る協議会の構成員であることの証明書(加入済みの場合)

支援に関する書類

  • 1号特定技能外国人支援計画書
  • 支援委託契約書の写し(登録支援機関に委託する場合)
  • 登録支援機関の登録通知書の写し(登録支援機関に委託する場合)
  • 支援責任者・支援担当者の就任承諾書および履歴書(自社支援の場合)

上記は共通的な書類の一覧です。実際には分野ごとに追加で求められる書類があり、建設分野では「建設特定技能受入計画認定証の写し」、介護分野では「介護技能評価試験の合格証明書」など、分野固有の書類が加わります。最新の提出書類一覧は出入国在留管理庁の特定技能ページからダウンロードできます。

オンライン申請 vs 窓口申請の比較

2025年4月の手数料改定と2026年1月のシステム大幅改修により、在留申請のオンライン手続きは利便性が大きく向上しました。窓口申請との違いを整理します。

比較項目オンライン申請窓口申請
手数料(変更許可)5,500円6,000円
手数料(更新許可)5,500円6,000円
手数料(認定証明書交付)無料無料
申請場所PC・スマホから24時間管轄の地方出入国在留管理局
利用者ID必要(有効期間3年※2026年1月改修後)不要
添付ファイル容量拡大済(2026年1月改修)紙の原本・写し
申請内容の確認送信後にシステム上で確認可能控えの保管が必要
結果の受取システム上で通知→窓口で在留カード受取窓口で直接受取

オンライン申請の利用要件

オンライン申請を利用するには、まず利用者登録利用申出の承認が必要です。2026年1月の改修により、利用申出自体もオンラインで手続きできるようになりました。利用者IDの有効期間は原則3年に延長されており、以前のように頻繁な更新は不要です。

利用できるのは、外国人本人のほか、所属機関の職員や法定代理人、行政書士等の申請取次者です。企業の人事担当者が自社の外国人社員の申請をまとめて行うことも可能ですが、初回の利用申出の承認に一定の期間を要するため、初めて利用する場合は早めに準備を進めてください。

オンライン申請の注意点

オンライン申請であっても、許可後の在留カードの受取は原則として入管窓口での対面受取が必要です。また、添付ファイルのアップロード容量は拡大されたものの、書類が多い特定技能の申請ではファイルの整理に手間がかかる場合があります。書類の原本確認を求められることもあるため、原本は手元に保管しておく必要があります。

審査期間の目安と審査が長引く原因

出入国在留管理庁は、在留審査に要した日数を毎月公表しています。認定申請は年の後半になるほど申請が集中して日数が延びる傾向があります。変更申請は比較的安定していますが、書類の状況や申請時期により変動します。最新の月別データは出入国在留管理庁「在留審査処理期間」でご確認ください。

審査が長引く主な原因

  1. 書類の不備・記載ミス: 申請書の記載内容と添付書類の整合性が取れていない場合、補正指示が出されて審査が中断します。補正対応に時間がかかるほど全体の期間が延びます
  2. 追加資料の提出要求: 企業の財務状況や外国人の経歴に疑義がある場合、追加資料の提出を求められます。資料の準備から提出まで2〜4週間かかることも珍しくありません
  3. 申請時期の集中: 4月入社に合わせた1〜2月の申請、10月入社に合わせた7〜8月の申請は混雑期にあたり、処理に時間がかかる傾向があります
  4. 分野固有の事前手続きの遅延: 建設分野の受入計画認定など、在留資格申請の前提となる手続きが完了していないと申請自体ができません

審査期間の長期化を防ぐには、申請前の書類チェックを徹底し、不備のない状態で提出することが最も効果的です。とくに雇用契約書の報酬額と特定技能外国人の報酬に関する説明書の整合性、納税証明書の期限切れ、健康診断の受診時期などは不備が発生しやすいポイントです。

よくある不許可事例と対策

特定技能の在留資格申請で不許可となる事例にはいくつかの典型的なパターンがあります。事前に把握しておくことで、回避可能なリスクを減らせます。

1. 業務内容と在留資格の不一致

申請した分野・業務区分と、実際に従事させる業務内容が一致していない場合は不許可になります。特に注意が必要なのは、技術・人文知識・国際業務(技人国)で行っていた業務が実態として特定技能に該当すると判断されるケースです。入管の審査では申請書に記載された業務だけでなく、実態を精査する傾向が強まっています。

2. 報酬額が日本人と同等以上でない

特定技能外国人の報酬は、同等の業務に従事する日本人と同等額以上であることが求められます。雇用契約書に記載した報酬額が地域の同業種の賃金水準に比べて著しく低い場合や、同じ職場の日本人従業員よりも低い場合は不許可の要因となります。

3. 企業側の体制不備

  • 社会保険・労働保険への未加入や保険料の滞納
  • 税金の未納
  • 過去に技能実習生の失踪者を出している(欠格事由に該当する場合)
  • 支援体制が整備されていない(自社支援の場合に支援実績がない等)

4. 外国人本人の在留状況の問題

  • 留学中のアルバイトで週28時間の上限を超過していた(オーバーワーク)
  • 届出義務を怠っていた(転居届の未提出等)
  • 過去の申請で虚偽の記載をしていた
  • 在留期限を超過した経歴がある(オーバーステイ)

5. 書類の整合性が取れていない

課税証明書に記載された収入額と確定申告書の金額が一致しない、雇用契約書の就業場所と実際の勤務地が異なるなど、複数の書類間で情報の不一致がある場合、入管は虚偽申請の疑いを持ちます。意図的でない単純な記載ミスであっても、審査上は不利に働くため注意が必要です。

不許可になった場合は、入管窓口で不許可理由の説明を受けることができます。理由を正確に把握した上で、問題点を解消してから再申請に臨みましょう。再申請に回数制限はありませんが、同じ内容を繰り返し提出しても結果は変わりません。

不許可リスクを避けたい企業様へ

書類の整合性チェックや入管との折衝は、経験のある専門家に任せるのが確実です。グループ内の行政書士法人Treeは入管業務を専門としており、申請書類の作成から提出、審査中の追加対応までトータルでサポートします。

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行政書士に依頼するメリットと費用

特定技能の在留資格申請は、必要書類が多く、記載ルールも細かいため、初めて外国人を受け入れる企業にとってはハードルが高い手続きです。行政書士に依頼することで得られる主なメリットは以下の3つです。

メリット1: 書類の不備による審査遅延・不許可を防げる

入管業務を専門とする行政書士であれば、申請書類の形式的な不備はもちろん、内容面での不整合や許可基準への適合性も事前にチェックできます。補正指示や追加資料の提出要求を最小限に抑えられるため、結果として審査期間の短縮にもつながります。

メリット2: 企業の担当者の業務負担を軽減できる

書類の作成、入管への提出、審査中の問い合わせ対応など、申請に伴う実務をまとめて委託できます。特に複数名の外国人を同時に受け入れる場合、人事担当者だけで対応するのは現実的ではありません。

メリット3: 制度変更への対応が確実

特定技能制度は運用要領の改訂が頻繁に行われています。2025年4月には定期届出の頻度が四半期ごとから年1回に変更されるなど、手続き面での変更も少なくありません。専門家であれば最新の制度に基づいた正確な申請が可能です。

行政書士への依頼費用の目安

グループ内の行政書士法人Treeでは、特定技能の在留資格申請を以下の料金で受け付けています。

申請の種類費用(税抜)
在留資格認定証明書交付申請 / 在留資格変更許可申請50,000円〜
在留期間更新許可申請25,000円〜

相談は何度でも無料です。費用の詳細は行政書士法人Treeの就労ビザサービスページをご確認ください。

よくある質問

Q. 特定技能ビザの申請にどのくらいの期間がかかりますか?

A. 在留資格認定証明書交付申請(海外からの呼び寄せ)は2〜3ヶ月程度、在留資格変更許可申請(国内での切り替え)は1〜2ヶ月程度が目安です。時期や申請内容により変動するため、最新の審査処理期間は出入国在留管理庁の公式ページでご確認ください。書類の不備がある場合はさらに長引く可能性があります。

Q. 特定技能ビザの申請はオンラインでもできますか?

A. はい、在留申請オンラインシステムを利用すればオンラインで申請可能です。2025年4月の手数料改定で、オンライン申請は窓口申請より500円安くなりました(変更許可の場合、窓口6,000円・オンライン5,500円)。2026年1月にはシステムの大幅改修があり、添付ファイル容量の拡大や利用者IDの有効期間延長(3年)など、利便性が向上しています。

Q. 特定技能ビザの申請が不許可になったらどうすればいいですか?

A. 不許可になった場合、入管窓口で不許可理由の説明を受けられます。理由を正確に把握し、問題点を解消してから再申請してください。再申請に回数制限はありませんが、同じ内容で提出しても結果は変わりません。入管業務に精通した行政書士に相談することで、許可の可能性を高められます。

Q. 技能実習から特定技能への切り替えに試験は必要ですか?

A. 同一業務区分の技能実習2号を良好に修了していれば、技能試験と日本語試験の両方が免除されます。異なる業務区分への移行では技能試験の合格が必要ですが、日本語試験は免除です。技能実習の経験がない場合は、特定技能評価試験とJLPT N4以上(またはJFT-Basic)の合格が必要です。

まとめ

特定技能ビザの申請で押さえるべきポイントを整理します。

  • 海外から呼び寄せる場合は在留資格認定証明書交付申請、国内での切替えは在留資格変更許可申請を行う
  • 必要書類は「申請人」「所属機関」「支援」の3カテゴリに分かれ、分野ごとの追加書類も確認が必要
  • オンライン申請は窓口より500円安い手数料で利用でき、2026年1月の改修で利便性が向上
  • 審査期間は認定申請で2〜3ヶ月程度、変更申請で1〜2ヶ月程度が目安(時期により変動)
  • 不許可の主な原因は、業務内容と在留資格の不一致、報酬額の問題、書類の整合性不備
  • 書類不備による審査遅延を防ぐには、入管業務を専門とする行政書士への依頼が有効

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※ 本記事の内容は2026年3月時点の入管法令に基づきます。制度・手数料は変更される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁でご確認ください。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言ではございません。具体的なケースについては専門家へのご相談をおすすめいたします。