特定技能の対象16分野一覧|自社に該当する分野の確認方法

「特定技能で外国人を採用したいが、自社の業種が対象に含まれるのかわからない」——こうした悩みを持つ企業担当者の方は少なくありません。

2024年3月の閣議決定により、特定技能制度の対象は従来の12分野から16分野に拡大されました。受入れ見込み数も5年間で約82万人と大幅に増加し、より多くの業種で外国人材の活用が可能になっています。

この記事では、以下のポイントを解説します。

  • 特定技能16分野の一覧と各分野の業務内容・受入れ見込み数
  • 特定技能1号のみ/1号2号両対応の区分
  • 分野別の受入れ状況(最新統計データ)
  • 自社が該当する分野を確認する具体的な方法

結論として、16分野のいずれかに該当すれば、特定技能外国人の採用が可能です。該当するかどうかは日本標準産業分類に基づいて確認できます。

グループ内に入管業務専門の行政書士法人を持つTreeGlobalPartnersが、実務経験を踏まえてわかりやすく解説します。

自社の業種が特定技能の対象に含まれるか確認したい方は、無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください。

特定技能の対象分野とは?16分野の全体像

特定技能の対象分野とは、人手不足が深刻な産業分野のうち、外国人労働者の受入れが認められた業種のことです。2019年4月の制度開始当初は14業種でスタートしましたが、その後の統合・拡大を経て、現在は16分野となっています。

制度の変遷|14業種から16分野への道のり

特定技能制度は、深刻化する人手不足に対応するため創設されました。制度開始から約5年で、対象分野は以下のように変遷しています。

時期出来事分野数
2019年4月制度開始。14業種で運用スタート14業種
2022年5月素形材・産業機械・電気電子の3業種を統合12分野
2023年6月特定技能2号の対象を2分野→11分野に拡大12分野
2024年3月4分野追加(自動車運送業、鉄道、林業、木材産業)16分野

2024年3月29日の閣議決定では、4分野の追加に加え、既存分野の名称変更(「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」→「工業製品製造業」)や業務範囲の拡大も行われました。受入れ見込み数は5年間合計で約82万人に再設定されています。

特定技能16分野の一覧表【2026年最新】

以下が特定技能の対象16分野の一覧です。各分野の主な業務内容、5年間の受入れ見込み数、1号・2号の区分をまとめています。

既存12分野

分野主な業務内容受入れ見込み数
(5年間)
2号
介護身体介護(入浴・食事・排泄介助)、訪問系サービス(2025年4月解禁)135,000人×※
ビルクリーニング建築物内部の清掃37,000人
工業製品製造業機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理、段ボール箱製造 等173,300人
建設土木、建築、ライフライン・設備(左官、大工、配管、鉄筋施工 等)80,000人
造船・舶用工業溶接、塗装、仕上げ、配管、鋳造 等36,000人
自動車整備日常点検整備、定期点検整備、分解整備10,000人
航空空港グランドハンドリング、航空機整備4,400人
宿泊フロント、接客、レストランサービス、企画・広報23,000人
農業耕種農業、畜産農業78,000人
漁業漁業(水産動植物採捕)、養殖業17,000人
飲食料品製造業飲食料品の製造・加工(酒類除く)、スーパー惣菜製造139,000人
外食業飲食物調理、接客、店舗管理53,000人

※ 介護分野は特定技能2号の対象外ですが、在留資格「介護」への移行により在留期間の上限なし・家族帯同が可能です。

2024年に追加された4分野

分野主な業務内容受入れ見込み数
(5年間)
受入れ開始
自動車運送業バス・タクシー・トラック運転手。日本の運転免許取得が必須24,500人2024年12月
鉄道運転士・車掌・駅係員、軌道整備、車両製造・整備 等3,800人2024年9月
林業育林、素材生産、林業種苗育成1,000人2024年9月
木材産業製材業、合板製造業等の木材加工5,000人2024年9月

2024年追加の4分野は現在1号のみが対象です。鉄道分野の運輸係員(運転士・車掌・駅係員)については、日本語能力試験N3以上が求められる点に注意が必要です。

分野別の受入れ状況|どの分野の採用が多い?

2024年12月末時点で、特定技能の在留外国人数は合計約284,500人に達しています。分野別の上位5分野は以下のとおりです。

受入れ実績の上位5分野

順位分野在留外国人数受入れ見込み数達成率
1位飲食料品製造業約74,500人139,000人53.6%
2位工業製品製造業約45,300人173,300人26.1%
3位介護約44,400人135,000人32.9%
4位建設約38,600人80,000人48.2%
5位農業約29,300人78,000人37.6%

飲食料品製造業が最多で、食品工場を中心に採用が活発です。介護分野は近年急増しており、半年間で約8,000人増加するペースで伸びています。

一方、工業製品製造業は受入れ見込み数が全分野最大(173,300人)にもかかわらず達成率は26.1%と低く、まだ大きな採用余地があります。宿泊分野は達成率が約5%と最も低く、受入れが進んでいません。

特定技能2号は11分野が対象

特定技能2号は、2023年6月の閣議決定で対象が2分野から11分野に拡大されました。2号は在留期間の上限がなく、家族の帯同も可能です。

  • 2号対象(11分野): ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業
  • 2号対象外(5分野): 介護(在留資格「介護」で対応)、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業

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自社が該当する分野の確認方法

自社で特定技能外国人を受け入れられるかどうかは、事業所の業種が対象分野に含まれているかどうかで決まります。以下の手順で確認してください。

日本標準産業分類による確認手順

  1. 自社の日本標準産業分類コードを確認する——事業所の主な事業内容に基づき、総務省の日本標準産業分類で該当コードを確認します。
  2. 各分野の「分野別運用方針」と照合する——出入国在留管理庁のサイトに掲載されている分野別運用方針で、対象となる産業分類コードを確認します。
  3. 所管省庁や分野別協議会に問い合わせる——対象に含まれるか判断が難しい場合は、各分野の所管省庁に確認します。

確認先・相談窓口の一覧

確認先対象備考
出入国在留管理庁制度全般公式サイトで分野別運用方針を公開
外国人在留支援センター(FRESC)制度全般の相談電話: 0570-011000
経済産業省工業製品製造業対象産業分類一覧を公開
国土交通省建設、造船、自動車整備、航空、宿泊、自動車運送業、鉄道分野ごとに窓口あり
農林水産省農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業分野ごとに窓口あり
厚生労働省介護、ビルクリーニング介護分野は厚労省が所管

また、各分野には「分野別協議会」が設置されており、特定技能外国人を受け入れる企業はこの協議会への加入が義務付けられています。業種の該当確認から協議会への加入手続きまで、行政書士等の専門家に依頼するとスムーズです。

よくある質問

Q. 特定技能の対象分野は現在いくつですか?

A. 2024年3月の閣議決定により、現在は16分野が対象です。従来の12分野に自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野が追加されました。5年間の受入れ見込み数は合計約82万人です。

Q. 自社の業種が特定技能の対象に含まれるか確認するにはどうすればよいですか?

A. 自社の日本標準産業分類コードを確認し、各分野の「分野別運用方針」に記載された対象産業分類と照合してください。出入国在留管理庁のサイトや各分野の所管省庁で公開されています。判断が難しい場合は行政書士等の専門家にご相談ください。

Q. 特定技能で最も受入れが多い分野はどこですか?

A. 2024年12月末時点で、飲食料品製造業が約74,500人で最多です。次いで工業製品製造業(約45,300人)、介護(約44,400人)、建設(約38,600人)、農業(約29,300人)の順です。

Q. 2024年に追加された4分野で外国人を採用するには?

A. 自動車運送業(2024年12月開始)、鉄道・林業・木材産業(2024年9月開始)はいずれも受入れが始まっています。各分野の技能試験に合格した外国人を雇用するか、技能実習修了者からの移行が可能です。自動車運送業は日本の運転免許取得が必須など、分野固有の要件があります。

Q. 特定技能の分野は今後も増える可能性がありますか?

A. あります。政府は人手不足の状況に応じて対象分野を見直す方針であり、2027年からは技能実習に代わる「育成就労制度」の開始も予定されています。今後の閣議決定により、さらなる分野追加の可能性があります。最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトをご確認ください。

まとめ

本記事のポイントをまとめます。

  • 特定技能の対象分野は2024年3月の閣議決定で16分野に拡大された
  • 受入れ見込み数は5年間で約82万人。飲食料品製造業・工業製品製造業・介護が上位
  • 特定技能2号は11分野が対象。在留期間の上限なし・家族帯同が可能
  • 自社の該当確認は日本標準産業分類に基づき、分野別運用方針と照合する
  • 不明な場合は、所管省庁や行政書士等の専門家に相談がおすすめ

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お問い合わせ・ご相談

※ 本記事は2026年3月時点の法令・制度に基づいて執筆しています。 最新の情報は出入国在留管理庁の 公式サイトをご確認ください。個別のケースについては専門家にご相談ください。